若者はなぜ電話をしない?自己完結型が増える現代の働き方

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若者はなぜ電話をしない?自己完結型が増える現代の働き方

最近、10代・20代の若者と接していて感じるのが「自己完結型」が増えているということです。
一度電話をすればすぐに済む話でも、メールやLINEで何往復もやり取りする。
効率が悪いだけでなく、結果的に自分が損をしているように見える行動を取る人が本当に多いと感じます。

たとえば先日も、ある応募者が面接の時間を間違えたため、こちらから電話で確認をしました。
その際、「2時間後に改めてオンラインで面接を行いましょう」という話になったのですが、ZOOMのURLを送った1分後に「都合により辞退します」という長文メッセージが届きました。
辞退自体は問題ではありません。
しかし、なぜその電話の中で一言伝えられなかったのか?
たった10秒の会話で済むことを、わざわざ長文を書いて送るのです。
その間に私はZOOMのURLを作成して送信し、双方で無駄な時間を使いました。

このような出来事が一度や二度ではなく、繰り返し起きます。
そして思わず考えてしまうのです。
——こういう人は、果たして仕事ができるのだろうか?


電話をしない若者の心理とは?

若者が電話を避ける理由には、いくつかの背景があります。
まず「電話=相手の時間を奪う行為」と考える文化が浸透していること。
また、SNSやチャット中心の生活の中で、文字でのコミュニケーションが“普通”になっていることも大きいです。
つまり、彼らにとって電話は“急に話しかけられるストレス”であり、心理的ハードルが高いのです。

さらに、「失敗したくない」「正しく答えたい」という完璧主義的な傾向もあります。
電話では即答が求められますが、文章なら時間をかけて考えられる。
安心感を優先した結果、非合理的に見える選択をしてしまうのです。


損をしているのは自分自身

しかし、仕事の現場ではスピードと信頼が求められます。
「電話一本で済むことをしない」「確認を先延ばしにする」
このような行動が積み重なると、結果的に信頼を失い、“仕事ができない人”という印象を持たれやすくなります。

特に社会人経験が浅い若手は、「正確さ」よりも「迅速さ」が求められる場面を理解していないことが多いです。
非効率なやり取りを続けてしまい、自分の評価を下げてしまうのです。


なぜ退職代行が流行るのか

最近「退職代行サービス」が若者の間で広まっているのも、この流れの延長線上にあります。
相手と直接やり取りせず、第三者にすべてを任せるという自己完結的な行動。
つまり「感情的に安全な方法を選ぶ」という心理です。
合理的ではないかもしれませんが、彼らにとっては“安心を優先する合理性”なのです。


これからの課題

社会全体がこの“非対面型コミュニケーション”に慣れていく中で、企業や管理者の側も教育方法を見直す必要があります。
「電話しろ」と叱るより、「なぜ電話した方が早いのか」を伝え、成功体験を積ませる。
それが本当の意味での成長支援だと思います。

効率や合理性よりも安心感を優先する若者たち。
その価値観を理解しながらも、社会人としての基本的な“対話の力”を取り戻す。
それが、これからの時代に求められる新しいマネジメントなのかもしれません。


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はまちゃん

ワーホリ社長®濱野将樹 海外旅行は40回強、うち 2003年にカナダでワーキングホリデーで1年滞在。帰国後翌年2005年に英会話スクール・レンタル自習室・海外留学サービスなどの教育事業を東京・千葉を中心に展開しております。英会話スクール・有料自習室・海外留学・仲介・斡旋 英会話喫茶・経営コンサルティング 有限会社イーミックス 代表取締役 株式会社イーミックスコンサルティング 代表取締役 など複数の会社を経営 写真はアイスランドにあるグリフォスの滝

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